食物繊維について

腸内細菌に分解され健康機能を発揮

食物繊維は『人の消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体』と定義されています。
以前は『食べ物のカス』として評価されませんでしたが、最近では腸内細菌による分解・発酵を経てエネルギー源になったり、短鎖脂肪酸に変化して様々な生理作用をもたらしたりと次々と健康機能が明らかにされ注目されています。

腸内環境を改善する

食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維とに分けられます。
不溶性食物繊維は腸の働きを刺激して、腸内に発生した有害物質の排出を促す作用があります。
便秘を予防したり、腸に関する病気を抑制したりします。
水溶性食物繊維はコレステロールや糖質の腸内からの吸収を妨げ、血清コレステロールや血糖の上昇を抑える作用があり、高脂血症や糖尿病の予防効果が期待されています。
みかんのスジや中袋、りんごの皮やさつまいもの皮など、果物や野菜のスジ・皮には多くの食物繊維が含まれています。
歯ごたえのあるものを意識して食べましょう。
焼きリンゴや野菜のように加熱すると容量が減って食物繊維がたっぷりとれます。

不溶性食物繊維

  1. 便秘予防・解消:セルロース(穀類・豆類・野菜)
  2. 痔疾予防:ヘミセルロース(穀類・豆類・野菜・海藻類)
  3. 有害物質の排泄作用:ペクチン(野菜・未熟果物)
  4. 大腸ガン予防:リグニン(豆類・穀類のふすま・野菜・ココア)
  5. 食べ過ぎ防止:イヌリン(ゆり根・ごぼう・きくいも)
  6. あごの強化・虫歯予防:キチン(カニ・エビの殻)

水溶性食物繊維

  1. 腸内細菌叢の改善
  2. 血糖上昇を抑制:ペクチン(果物・特にりんごや柑橘類の皮・野菜)
  3. 高脂血症予防:グアガム(ある種のマメ科の植物)
  4. 高血圧予防:アルギン酸(昆布・わかめ)
  5. 便秘予防

過剰で下痢・不足で便秘

食物繊維は食品から摂る限り、過剰症の心配はありません。
しかし、サプリメントなどで単一の食物繊維を多量に摂ると下痢を起こすことがあります。
また、食物繊維の摂り過ぎは鉄やカルシウム、亜鉛などの吸収を妨げミネラル不足に陥る心配があります。

食物繊維の上手なとり方

食物繊維は種類によって健康機能が異なるので、多種類の食品を組み合わせて摂るのがコツです。
食物繊維は意識して摂らないと不足しがちと言われています。
野菜に食物繊維が多いとはいえ、生野菜サラダばかりではカサが多く、量がなかなかとれません。
煮物やおひたしなど、火を通したほうがカサが減ってたっぷり食べられます。
豆類・海藻・乾物・イモ類などにも豊富です。


食物繊維のプロフィール

  • 別名
    難消化性多糖類、ダイエタリーファイバー
  • 定義
    人の消化酵素によって消化されない、抄物中の難消化成分の総体
  • 生理作用
    便秘・大腸ガンの予防、血糖値の上昇を緩やかにする、血中コレステロール値の正常化など
  • 摂り過ぎの場合
    下痢、ミネラルの吸収を妨げる
  • 不足した場合
    便秘、腸内環境の悪化
  • 1日の摂取基準
    成人男性 20g 成人女性 17〜18g

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